しゃちょー

この世界はどうやら自分次第らしいです

同じいのち

 

 

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避妊手術を終えたウチの猫が自宅に帰ってきた。爪も短くなって、体毛も少し短く散髪されてた。体臭は病院の匂いが少しする。あくびするたびに臭かった口も綺麗になって、どこか元気のないような様子だった。

聞くと、病院では全く動いていなかったようでご飯も食べてないし夜も寝てないんじゃないかなあ、と言っていた。道理で目が少ししょぼくれている。家に着くなり、痛みは少々見せながらも元気に動き回っていた。

よくペットは飼い主に似ると言ったもので、病院で全く動かずにじっとしていた、と聞いた時自分の保育園児の時を思い出した。

 

それは、4歳か5歳くらいの時のこと。運動会の時みんながかっけこ競争をしている中、僕はひとり突っ立っていた。何をするわけでもなく、突っ立っている。ぼー立ちだ。僕は全く記憶がないが、そうだったらしい。僕も写真で見たことがあったけど。理解不能だった。

その記憶が瞬時に浮かんできた。

 

知らない世界に急に放り込まれると動けなくなる。何が何だか分からなくなるのだ。

僕と猫は同じだ。

 

 

夜、猫は僕の寝床にやってきた。

傷口が少々痛そうだ。

簡単に避妊手術すると言っても、”ペット”という枠に入っているからできるのであって。これが人間なら、そうはいかない。同じ命を持った生き物なのに、人間と動物に簡単に分けてしまう。

動物は人間とは話せない。人間のようには笑えない。仕事もない。お金を稼がなくてもいい。

だけど、人間より必死に生きている気がしてならない。彼らは生きることに本能的に必死で。人間も必死かもしれない。

でも人間は生きるための手段として仕事をして、お金を稼いで、その対価として生きている。

動物レベルの本能で生きてはいない。

いろんなしがらみを抱えて傷を背負って謂れのない事も言われる時だってある。

それが人間らしさであるが故に辛い思いを今もしている人がゴロゴロいる。

 

同じ命でも全く違う。

 

と、こんなことを書いている時にも猫は隣でぐーすか寝ているのです。

 

 

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zzz・・・