青い鳥
夜に本屋へ向かった。
重松清さんの青い鳥
角田光代さんの八日目の蝉
二冊を購入した。
それほどお金を持ってないから、いつも決まって向かうのは古本コーナー。
本に限らず、よほどの汚れがない限りは使い古しでもなんでもいい。物欲自体それほど無いのは昔からで、きっとそれは兄弟のお下がりをもらってたりと、常に誰かの温かみに触れていたからなんだろうなと思う。
時代は令和になった。平成が終わった途端、悲しいニュースが流れてくる。いや、本当は平成も昭和も悲しいニュースがあった。ただ、元号が変わっただけのことなのに、妙に刺さってくるのは何故なんだろうか。
最近では、車の事故が多い。先日も幼稚園児が亡くなった。わずか2年と少しの間しか愛情を注げなかった両親も、その愛を受けきれなかった子どもも、加害者となってしまった方も、言葉では表せないものがあると思う。
遺族にとっては、今日という日を、この季節を、その現場を、忘れたくても忘れられなくなる。誰かにとってのなんてことない今日、時間、季節は誰かにとってはたいせつな今日だったりする。
やさしい人の車の運転ひとつで人生を変えてしまうかもしれない。
自分や、自分の親が当事者だったならどんな思いだろうか。誰かに憎まれて、恨まれて、謝っても許してもらえないまま一生を生きていくことを余儀なくされる。これほど悲しいことがあるか。
青い鳥を読みながら、ニュースを見てそんな事を思う。